映画・本などの感想

アラサー事務員の感想アウトプット。

(映画感想)ビューティー・インサイド

***映画・本・漫画のネタバレあります***

【作品名】ビューティーインサイド

【見た日・読んだ日】2020/8/21

【種類】映画(韓国) 字幕

【テーマ】毎日姿が変わる人間の、恋の物語。

【鑑賞】BD/DVD(知人に借りた)

【読書・鑑賞理由】知人にイ・ドンウクが好きになったと伝えたら貸してくれました。 

【要素】考えさせられた

 

【概要】

家具デザイナーのウジンは、18歳の誕生日から、目が覚めると心以外の姿、性別、国籍等のすべてが変わるようになってしまった。この事実を知る母と信頼できる一人の友人以外とはふれあうことなく生きてきたウジンだったが、ある日家具店で働くイス(椅子ではなくて、イスっていう女性の名前)に恋に落ちてしまう。彼女に告白するのに適した見た目になる日を待ってデートへ誘ったウジンはイスと仲良くなることに成功し、自身の姿を変えないために徹夜の日々を送りながらイスとの距離を縮めるが、電車の中で居眠りをしてしまい…。123人が1人のキャラクターを演じる、一風変わったラブ・ロマンス。


【全体感想】

 人は外見なのか中身なのか。姿、形がかわる相手を、愛し続けることはできるのか。毎日顔が変わるウジンの苦しみも描きつつ、その相手側の苦しみにもスポットを当てた作品。

 

愛する人が、自分とともに、ゆっくりと年老いて姿がかわっていくのであれば適応できる。けれど、毎日姿がかわるというのは、体験してみないとわからない苦しみがあるだろう。本作の中で描かれた苦しみはいくつもあったが、特に印象に残ったのは、ウジンの母が語る「花見に行ったの。朝は一緒にいたはずなのに、はぐれてしまった。どんな顔だったか思い出せなくて探せなかった」と、ウジンとイスが別れた後のイスの言葉「どこに行ったかも、何を食べたかも、お店のメニューまで覚えているのに、あの人の顔を思い出せないの」。思い出はあるのに顔が思い出せないの、切ない…。姿が変わるパターンがしぼられていて、たとえば7パターンの姿が曜日ごとにかわっていくのであればいずれ一つ一つの姿に愛着がわきそうだけど、同じ姿は(おそらく)二度と表れないというのが辛いところ。あと、本当は誰よりも一途なのに、周りからはいろんな男と遊びまわっているように見られるのが地味にきつい。

 

この物語では、最終的にイスが「ウジンといられないことより辛いことはない」と一生を共にすることを決意するけれど、自分だったらその選択は難しいかもしれない。外見も含めてその人の一部として好きになってしまうから。一緒に暮らすだけならまだしも、愛し合う深い関係でいつづけるのはなかなか難しいね…。 

 

DVDの特典映像でウジン役を演じた人たちが「最後のウジン役がやりたかった」「デートシーンのウジン役がやりたかった」と欲を見せてて笑ってしまった。

相手役のハン・ヒョジュさん、次々と相手役がかわって大変だっただろうな~。インタビューでは、次々に相手がかわるストレスが、イスの役と通じるストレスを感じられて役に入り込めてよかったとのこと。笑顔が素敵で美しい方で、好きになりました。

 

私の好きなイ・ドンウクさんはイスにプロポーズするウジンだったんだけど、悲しいシーンだったのであまり笑顔がなかったのが残念。そして個人的には茶髪より黒髪が似合うと思う!