映画・本などの感想

アラサー事務員の感想アウトプット。

(小説感想)ロード・エルメロイⅡ世の事件簿2 case.双貌塔イゼルマ


***映画・本・漫画のネタバレあります***

【作品名】
ロード・エルメロイⅡ世の事件簿2 case.双貌塔イゼルマ

【見た日・読んだ日】
2019/1/5-6

【種類】 
 ■本(和・洋) 出版社() / □映画(和・洋・アニメ) (吹替・字幕) (2D・3D) 制作会社()

【内容】
 [本] □漫画 ■小説 □ノンフィクション □エッセイ □伝記 □社会 □実用 □他

【テーマ】
第四次聖杯戦争から10年後を描いた、魔術世界のミステリー

【キーワード】
ロード・エルメロイⅡ世/ウェイバー・ベルベット/時計塔/魔術/ミステリー

【鑑賞】
 □紙本購入 □Kindle □劇場 □TV □BD/DVD □オンデマンド ■他(友人から借りた)

【読書・鑑賞理由】
 □口コミ □シリーズ □リピート □キャスト □なんとなく ■他(友人のすすめ)

【要素】
 □泣けた □笑えた □キュンとした ■考えさせられた □すっきりしない

【my評価】
 ★5:語り切れない・円盤欲しい
 ★4:もう1回見たい・人に勧めたい
 ★3:お金払う価値はあり
 ★2:レンタルでいい
 ★1:見なくてもよかった
 
 全体     ★★★★☆
 ストーリー  ★★★★☆
 キャラクター ★★★★★
 テンポ    ★★★☆☆
 世界観    ★★★★★

【(主観)この作品のポイント】
Fate世界の解説本のような、驚きの情報量を含んだエルメロイⅡ世シリーズ第二弾。
以下、メモ書き。

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時計塔の学部

▼時計塔における階位
冠位 :蒼崎燈子
色位 :ケイネス・エルメロイ・アーチボルト
典位
祭位 名誉階級:ロード・エルメロイⅡ世(魔術師の能力+生徒の能力を評価された)
開位
長子
末子

▼時計塔の派閥→(論点)時計塔を運営するのはより優れた血統であるべきか?血統がイマイチでも多くの才能ある若者から募るべきか?
バルトメロイ:貴族主義。エルメロイもここ。バルトメロイは法政科。
トランベリオ:民主主義。バリュエレータもここ。
メルアステア:中立。

▼時計塔の三大貴族
バルトメロイ/トランベリオ/バリュエレータ
封印指定:称号。協会から下される勅令。その血、体質のみが可能とする1代限りの魔術保有者を、協会自ら永久に保存してしまおうとする令状。
秘儀裁示局・天文台カリオン:封印指定を発令する時計塔最古の教室。

【好きなセリフ、好きなシーン、気に入ったところ】
「お前の面倒を他人に任せられるか」

「この人の見た風景を共有したい」

【感じたこと等】
上巻はライネス目線、下巻はグレイ目線で書かれている。ライネス目線はグレイを客観的に見られるので面白い。グレイはぶっこみ隊長。(自覚なし)
上巻ではライネスについてよく知ることができた。魔力に反応する魔眼持ちで、負けず嫌いで、友達が少なくて、人の苦しむ姿が好き。エルメロイが大好き(たぶん)。プライマリースクールの頃に当主を失い、お家のごたごたに巻き込まれたのは相当な苦労だったと思うけれど、その苦労はおくびにも出さないところに負けず嫌いさを感じる。エルメロイⅡ世が放っておけない気持ちもわかる。

グレイはある意味作られた人間で、周りから待ち望まれていた。どことなく、マスターと出会う前のマシュに似ている気がする。

真月譚月姫」を序盤だけ読んだ際に登場していた蒼崎燈子が、幻の冠位で、封印指定がされるほどの才能あふれる魔術師だったことに驚いた。眼鏡と、彼女の体に住む怪物がキーポイントのようだけど、それは他の作品を見れば理解できるのだろうなと思いつつそこまで手は出ない(追いつかない)。五人目の極東にあらわれた魔法使いが彼女なのかな?

あとがきを読んで気が付いたが、ガリアスタはUBWに登場したキャスターの最初のマスターなんだね。ということは、第五次聖杯戦争にエルメロイⅡ世は参加できないけれど、この人は参加する権利を得るのか。まあ死ぬけど。自分のサーヴァントに殺されて死ぬけど。

この作品は、殺人事件の犯人が判明した後、「被害者を殺したこと」があまり糾弾されない部分が他のミステリーと大きく異なる。根源の源へ至るためであれば、どんな犠牲もいとわないから。これ、魔術師として割り切っている人はいいけど、割り切れず普通の「人間」としての感覚が残っていると精神的にキツイな。士郎はUBWのルートだと時計塔に入ったけど、魔術師としてやっていけるのかしら。

戦闘シーンは漫画でも小説でも読み飛ばしがちな性分だが、この作品はするっと読むことができる。

エルメロイⅡ世が自室で聖遺物に語り掛けるシーンを見たグレイの、「会わせてあげたい」に全力で同意した。エルメロイⅡ世は、魔力は強くないし、体力もないけれど、弱気な部分は見せず、強者と渡り歩こうと頑張っているから、支えてあげたくなるんだなあ。

フラットとスヴェン、顔の設定が好み。金髪蒼眼。

竜殺し「ジークフリート」の聖遺物を灰にしちゃった燈子さん、「私ならやりかねない」じゃないよ!